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歯石の放置が心臓の病に!?定期的なクリーニングで除去しよう

投稿日:2022年12月28日 更新日:

歯石を放置している歯

こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

「歯石」と聞いて、具体的にどういうものかイメージできますか?

何となく、取った方が良いもの、というイメージがあったとしても、歯石が付いていることに対して、痛みがなかったり、見た目には分からなかったりして、放置しがちな方が多いかもしれません。

歯石とは、実は、歯垢が石灰化して固まったもので、歯垢の中などで繁殖した細菌がたくさんいるような状態、いわば、細菌の塊です。

そんな歯石(細菌の塊)を放置していると、どのようなことが起こるのでしょうか?

今回は歯石について説明させて頂きます。

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歯石を放置していることで起こる身体への悪影響

歯石を放置していると、以下のような悪影響が身体に起こります。

  • 歯周病になる
  • 心臓病や心筋梗塞を誘発する
  • 心臓病や糖尿病を悪化させる

歯石は歯周病を引き起こす一番の原因です。

とくに歯石が付きやすいと言われているのは、磨きにくい歯の裏側や上の歯の奥歯の内側が歯石の付きやすい部分です。

歯の裏側には唾液腺というものがあり、歯垢が溜まりやすく、歯磨きでは磨きにくい場所ですので、溜まった歯垢が歯石になりやすいということがあります。

また、歯石は細菌の塊と書きましたが、その菌が血管を通って心臓まで達し、心臓病や心筋梗塞などを誘発するというデータが出ています。

さらに、歯石が血管に入って、糖尿病や心臓病を悪化させるというような報告もあります。

このように、歯だけでなく全身に悪影響を与えかねない歯石が、付かないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか?

毎日の丁寧な歯磨きと定期的なクリーニングで歯石は付きにくくなる

歯石が付かないようにするには、まず歯磨きをすることです。

当たり前のことですが、ただ何となく磨くだけでは磨き残しが出てしまい、そこから歯石になる可能性もありますので、小さい歯ブラシを縦にして、歯の1本1本を丁寧に磨いていくことを意識して歯を磨く必要があります。

そして、次に歯医者でのクリーニングです。

歯医者でクリーニングを行うことで、磨き残しがあったとしてもキレイに取ることができます。

歯垢は、だいたい3~4ヶ月くらいの期間をかけて徐々に歯石に変わると言われていますので、歯医者でのクリーニングも3~4ヶ月に1回くらいのペースで行うと良いかもしれません。

毎日の丁寧な歯磨きと3~4ヶ月に1度くらいの歯医者でのクリーニング、この2つを継続することで、歯石が付きにくい歯を保つことができます。

では、すでに歯石が付いてしまっている人はどうすれば良いのでしょうか?

付いてしまった歯石は自分で取らずに歯医者でのクリーニングで除去

歯石が付いてしまっている人は、歯医者へ行って、歯石の除去を行う必要があります。

歯石は機械でないと取れません。器具を使って自分で除去しようとすると、歯を傷つけてしまう可能性がありますのでご注意ください。

ちなみに、歯石は歯医者に行くと、ほとんどの場合、その日のうちに除去することができます。

歯石が付いた歯は根元が白っぽくなったり灰色になっていて、石みたいなものが付いているような状態になりますが、なかなか目では見えにくいため、歯石で悩まれて歯医者に来られる方は少ないです。

むしろ、歯の着色や口臭で悩まれて来られる方の歯に歯石がついていることが多く、クリーニングの際に除去しています。

また、歯のクリーニングに来られる方は、20~30代の女性や営業職の方が多く、歯の着色や黄ばみなどの見た目を気にされてクリーニングに来られる方がほとんどです。

40代後半くらいの方は歯周病になられている方が多く、その治療の一環としてクリーニングに来られる傾向があります。

どちらの方も、歯石を気にして来られているわけではありませんが、クリーニングを行うことで結果的に歯石を除去されていますので、歯石が溜まりにくい状態になります。

その他に歯石が付くところとして、歯茎の中がありますが、歯茎の中に付いた歯石は見た目ではわかりませんし、この歯石は歯医者で器具を使わないと除去できませんので、まずは歯茎の状態などをチェックするために歯医者へ行くと良いかもしれません。

この歯石の除去を行うときに痛みを感じることはほとんどありません。

歯石が溜まりすぎていて、歯にがっちりと付いているような状態ですと、傷みが出る場合もありますが、心配する程でもありません。

歯石を除去することで、歯のぐらつきが改善されることもあります。

ぐらつきがあまりにもひどい場合は改善が難しいですが、歯石がなくなることで歯茎が引き締まり、歯の根元が安定することがあります。

ここまで、歯石を放置した場合の悪影響と除去した場合について説明してきましたが、毎日こまめに歯垢をきれいにとっていれば、歯石はできません。

歯石を放置していても、良いことは何もありませんので、まずは除去すること、そして、歯石や歯垢が付かないように歯磨きなどの毎日のケアを行うことが大切です。

  • 記事の監修

吉村 佳博

「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」院長。一般診療から審美・美容まで幅広く歯に関して取り組んでいる。大阪歯科大学を卒業し、大学院では博士課程を修了。JR大阪鉄道病院に就職の後、平成7年6月に「よしむらファミリー歯科」を開院。平成18年5月には「スマイリー歯科」を開院した。

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