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虫歯治療時に使用する麻酔が不安?安全性をご説明します

投稿日:2023年4月11日 更新日:

虫歯治療時に使用する麻酔が不安?安全性をご説明します

こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

歯科医院での治療に関わらず、病院での手術や検査などで、麻酔をした後の副作用や注射に対して恐怖心を抱いてる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、病院の手術や検査などで使用する器具が進歩しているように、近年の技術の進歩や研究によって、虫歯治療での麻酔のやり方や使用する麻酔の種類なども増えてきていて、安心して受けていただけるようになってきています。

そこで今回は、虫歯治療で使用する麻酔についてご説明させていただきます。

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麻酔後に副作用が出ないように持病によって麻酔薬の種類を変える

まず、麻酔を使用した後の副作用についてですが、虫歯の治療で使用する麻酔で副作用が出ることは基本的にはありません

麻酔によるショック症状があるともいわれていますが、実際に虫歯の治療で麻酔によるショック症状が出た患者さんは見たことがありません。

ただ、麻酔には以下のような種類があり、含まれている成分には持病を持っている人には使用できない種類があるため注意が必要です。

  • キシロカイン
  • スキャンドネスト

キシロカインは、リドカインという麻酔薬が使用されていますが、その他にもエピネフリンという血管を収縮する成分が配合されていて、血圧が高いの方には使用できません。

高血圧の人には、スキャンドネストというエピネフリンが入っていない別の種類の麻酔を使用するなどの配慮をしています。

また、高血圧などの症状の有無、その他病気は有無などについては、虫歯治療の前にしっかりチェックして、治療を行う患者さんに合わせた麻酔を選択しています。

注射以外の麻酔方法も使用して痛みなしで麻酔する

虫歯の治療時に使用する麻酔そのものに痛みはありませんが、虫歯部分の歯茎に注射で局所的に麻酔をするために痛いと感じられる人や怖いと感じられる人がいらっしゃると思います。

中には、麻酔の副作用や注射の痛みなどがイヤで、麻酔なしでの虫歯治療を希望される人もいらっしゃるようですが、深い虫歯治療の時には、その治療の痛みには耐えられないと思います。

それでも、注射による麻酔がどうしてもイヤという患者さんには、以下のような麻酔方法があります。

  • 表面麻酔剤
  • 笑気麻酔

表面麻酔剤は、歯茎の表面に塗る麻酔剤で、注射による痛みがイヤな場合に、先に歯茎に塗ることで、注射による麻酔の痛みを感じないようにするための麻酔の方法です。

この塗る麻酔は歯茎に塗ってから3~4分で効果が出始め、体質によっては麻酔自体が効きにくい人もいます。

また、笑気麻酔は、笑気(亜酸化窒素)と酸素を2:8くらいの割合の混合ガスを鼻から吸い込む麻酔方法です。

痛みを和らげるなどの身体的な症状だけでなく、治療に対する恐怖心などを和らげる効果があります

この笑気麻酔は導入されている歯科医院も多いですし、楽しい気分になることもあり、子供だけでなく、大人でも希望される人はいらっしゃいます。

最初に、笑気麻酔を行い、歯茎に麻酔薬を塗ってから、注射による麻酔を行うという流れが、一番安心できる麻酔のやり方です。

そのため、もし患者様のほうから「虫歯治療で麻酔をしないで」と言われた場合には、この痛みを感じない麻酔の方法を説明させていただいております。

このように麻酔のやり方もいろいろありますが、麻酔の注射そのものも現在では、電動注射器を使用して、ゆっくりと麻酔液を注入できるようになっていたり、注射針も以前より細くなってきていますので、以前よりは感じる痛みが少なくなってきていると思います。

注射による麻酔の効果は20~30分

虫歯治療は、基本的には部分麻酔(虫歯になっている部分の歯茎のみ)で、全身麻酔することは滅多にありません。

麻酔そのものの効果はだいたい20~30分です。

麻酔の効果が続いている間の食事は、口がうまく動かず、咀嚼の際に食べた物が口からこぼれたり、唇や口の中を噛んでしまうことがあります。

噛んだことに痛みを感じて気にされない方もいらっしゃいますが、実際には血が出るほどの勢いで噛んでしまっている方もいらっしゃいますので、麻酔が聞いている間は食事を控えたほうがいいでしょう。

なお、お茶や水などを飲むことは口の動きにあまり影響がありませんので問題ありません。

副作用や痛みの心配がない麻酔で安心の虫歯治療

C1などの歯の表面を削るような虫歯治療であれば麻酔は不要ですが、虫歯の深い部分を治療するときには麻酔は必要です。

また、歯周病の場合でも、治療に使用する麻酔の種類は同じで、治療を行う歯の周りの歯茎に注射して神経に麻酔をかけますので、笑気麻酔や表面麻酔などで恐怖心や痛みを和らげてから注射による麻酔を行うこともできます。

これまで説明したように、虫歯治療時の麻酔についてはいろいろな方法があり、また、患者さんの病気の有無によって麻酔剤の種類を選択したりと、患者さんにあった麻酔の方法を提案していますので、麻酔の注射が怖くて、虫歯の治療に行かなかったり、副作用が心配で麻酔をせずに痛みに耐えながら治療を行ったりせず、まずは歯医者さんに相談してみましょう。

  • 記事の監修

吉村 佳博

「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」院長。一般診療から審美・美容まで幅広く歯に関して取り組んでいる。大阪歯科大学を卒業し、大学院では博士課程を修了。JR大阪鉄道病院に就職の後、平成7年6月に「よしむらファミリー歯科」を開院。平成18年5月には「スマイリー歯科」を開院した。

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