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歯ぐきが黒くなる原因と治療法とは?

投稿日:2020年3月13日 更新日:

歯ぐきの色は、口元の美しさととても関係があります。歯のホワイトニングで白い歯になっても、歯ぐきの色が黒っぽい色をしていると、美しい口元にはなりません。

健康な歯ぐきは淡いピンクから薄い赤色をしています。これが部分的、もしくは全体的に黒っぽくなっていたら、どのような原因があるのでしょうか。

また、その場合の治療法にはどのようなものがあるのかを見ていきます。

よければこちらの記事もあわせてお読みください。
健康的に見える!綺麗なピンク色になれる「歯茎のピーリング」とは
歯茎の黒ずみは病気ではない!その原因と治療方法を歯医者が教えます

歯茎が黒くなる原因

喫煙する

歯ぐきが黒くなる最も多い原因は、この喫煙によるものです。タバコに含まれるニコチン(いわゆるヤニ)が歯ぐきに付着・沈着することで歯ぐきが黒くなります。

以前からある紙巻きたばこのみならず、最近は加熱式のタバコを吸われる方も増えてきました。加熱式たばこはニコチンなどが少ない、という触れ込みの商品もあります。

しかし、他の有害物質が多数含まれていることにはかわりありません

たばこの有害成分には、血管収縮作用のあるものが含まれております。そのため、タバコを吸うことで歯ぐきは貧血の状況になり、歯ぐきの色が黒っぽくなります。

歯周病

歯周病は、歯の周囲を支える歯ぐきおよび歯槽骨が炎症で溶けていく病気です。

歯磨きでの磨き残しでプラークや歯石が長い時間留まっている場合、咬み合わせのバランスが悪く、特定の歯に強い力がかかる場合、歯ぎしりなどで歯を揺さぶるような力がかかる場合などで、歯の周囲に炎症が起きます。

被せものや歯の土台の金属の劣化

かぶせものや土台の金属は金パラという多数の金属の合金からできています。

この金属が水分の多い口の中にあることで、すぐ近くの歯ぐきに長い時間をかけてゆっくりと溶け出すことがあり、歯の周りの歯ぐきの中に、金属の色がついてしまいます。

これをメタルタトゥーとも言います。

歯の神経が死んでいる

歯の中には神経がありますが、歯の根の先端の小さな穴があり、周囲の骨から伸びる細い血管と神経が転倒して顔を打ったり、ボールなどが歯に強く当たった場合、歯の中心にある歯髄(神経)がダメージを受け、歯髄に行く血液が遮断されることで、歯髄がゆっくりと壊死していきます。

壊死すると、歯が黒っぽく変色していきますが、その色調が歯ぐきを通して見えるため、歯ぐきが黒くなったように見えることがあります。

腫瘍

部分的に、急に黒くなった場合は、黒色種という病気の場合があります。

色はホクロのように濃い茶色から黒っぽいことが多く、良性のものだけでなく、悪性化したものである「悪性黒色腫」という病気の可能性もあります。

悪性黒色腫の場合は転移をしやすいという特徴がありますので、悪性黒色種の場合は口腔外科と皮膚科が連携して治療を行います。

手術で取ることや、抗がん剤を使うこともあります。

血管腫

」という名前がついてはいますが、これは腫瘍ではなく、血管の奇形です。

血管がそういう形をしている、というものです。大きくなったりすることはほとんどありません。ガラス板を当てて押すと、血管の中の血液がなくなります(退色性といいます)。

そしてガラス板を外すと、元の赤黒い色調に戻ります。病気ではありませんが、モノが当たったしして出血しやすい状況では、摘出する手術を行うこともあります。

歯茎が黒くなったときの治療法

歯ぐきのマッサージ

道具も使わず、一番簡単な方法です。人差し指の腹の部分を歯ぐきにあてて、奥歯から前歯へ、そして上あごから下顎へ、丸を描くように優しくマッサージしていきます。

回数は毎日1回、できれば入浴後が体全体の血流が良くなっているのでオススメです。歯ぐきマッサージにより、歯ぐきの血行が良くなり、少しずつピンク色に近づきます。

ただし、やりすぎると歯ぐきそのものが擦れてしまう危険もありますので、やり過ぎないように注意してください。

レーザーガムピーリング

ガムとは歯ぐきの英訳で、ピーリングは「皮むき」を指します。

つまりレーザーガムピーリングは、歯ぐきにレーザーを当てて、歯ぐきの表面を少し除去をすることです。歯科の治療では、口内炎などでレーザーをよく使います。

レーザーは表面の組織を焼いたり、吹き飛ばす効果と合わせて、傷の治りを促す効果があります。

ケミカルガムピーリング

皮膚の表面を薬品などで科学的に除去させるケミカルピーリングがありますが、これを歯ぐきに応用したものがケミカルガムピーリングです。

主にアルコールやフェノールという薬品を使います。これらの薬品にアレルギーのある方にはケミカルピーリングはできません。

ピーリング直後には歯ぐき表面に白い膜ができ、2~3日で白い幕がふやけた、徐々にはがれていきます。1~2週間ほどで、きれいなピンク色の歯ぐきがよみがえります。

必要に応じて、2~3回程度繰り返す方もおられます。費用は自費診療なのですが、1回1万円程度のようです。

まとめ

いかがだったでしょうか?歯茎が黒くなる原因は様々で、簡単に対処できるものから深刻なものまで、幅広い原因があります。

気になるけど問題がないと放置しておくよりも、気になればすぐに歯医者にいって原因を調べてみることが、大きな病気を未然に防ぐことに繋がります。

  • 記事の監修

吉村 佳博

「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」院長。一般診療から審美・美容まで幅広く歯に関して取り組んでいる。大阪歯科大学を卒業し、大学院では博士課程を修了。JR大阪鉄道病院に就職の後、平成7年6月に「よしむらファミリー歯科」を開院。平成18年5月には「スマイリー歯科」を開院した。

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